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特技は災いの元 

こんにちは。今日、29℃らしいですー;もう夏やね…。
今スイカ食べてます。スイカ大好きなのでスイカが売られるってだけで嬉しいです。夏サイコウ☆

先日のグルーミングの様子。
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眉毛が出来てますよロコさん…。笑
今回グルーミングをして下さったスタッフの方、1年ぶりにお会いしました!
(4月に異動があったらしく、元の店舗に戻っていらっしゃったそうで)
「ロコちゃん久しぶりね~vv」と優しくしてもらってロコはまんざらでもない様子☆

でもお出かけはやはり疲れるみたいで、帰宅後は相方に(←哀しい)べったりでした。
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教官、もっと撫でてくださいー☆

今回は素敵頂き物をアップします!
鯛枝朗様から頂きましたSSです~♪いつもありがとうございます!(ぎゅっ)






『特技は災いの元』


まずい―――――

非常にまずい―――――

ハッキリ言ってやばい―――



俺は今、図書隊に入隊以来初の、いやもしかしたら人生で初めての窮地に立たされている。

そのほとんどがうっかり成分で構成されている同期でもあるまいし、まさか自分のうっかりで、こんなことになろうとは…

もし、タイムマシンが存在するならば、あの時の俺を羽交い絞めしてその迂闊な口を塞ぐどころか殴り飛ばしてでも阻止してやる。



大きく深呼吸をして、手塚は筆を取りたっぷりと墨汁を含ませた。







◇◆◇







そもそも、遡ってよく考えてみるとコトの始まりは不可思議なことから始まっていた。

特別な事象、つまり事件や突発的な案件等が起きない限り、図書隊の勤務はシフトで管理されている。

それは月半ばに翌月分が決定され、皆それに従って勤務につくのである。

特殊部隊も勿論例外ではない。

にも拘らず、3日前に突如、玄田隊長じきじきによって笠原に対して告げられた。

「明々後日の読み聞かせ会の手伝いに行ってこい」と―――

その時手塚は、えらく急な話だな… 程度にしか思わなかった。

隊長が言う日は、堂上班のシフトは事務作業に充てられている日だ。

班長である堂上二正が入院中で一人欠けていて結構キツイのだが、事務作業が壊滅的に苦手な笠原ひとり抜けようが、影響はほとんどない… いや実のところ、むしろ静かだしミスを連発されることを思えば、かえって捗るんじゃぁないか… とまで思ったくらいだ。

入隊直後に比べれば、笠原のミスは格段に減ってはいる。

しかしそれはあくまでも笠原基準であって、今でも小さなミスは当たり前、その上天災の如く忘れたころにとんでもないことをやらかしてくれる。

だから突然のシフト変更だったが、やっかいな作業―――つまり笠原のミスのリカバリに時間を取られることなく自分の仕事に没頭できると、机の下で拳を作り小さくガッツポーズをしたことは笠原には秘密だ。



だが今思えば、そこでまず最初に疑うべきだった。

何故なら、その時隊長も他の先輩たちも、やけにニヤニヤしていたのだから。

ただ、いくらうっかり成分満載だろうと山猿と称されようと、普段から取り敢えず『特殊部隊の紅一点』である笠原を、皆一様に可愛がっている節がある。

なので、苦手な事務作業から得意としている子供相手の読み聞かせに笠原がシフト変更されることを、単に喜んでやっているのかと思った。

要するにその時点で、既にうっかりだったのだ。

ここへ配属されて早4年目だというのに、このおっさん達のニヤニヤ笑顔の奥に秘められている本当の理由に気付けなかったことが…









「―――行ったか?」

「…ハイ。もう足音も聞こえなくなりました。」

「よしっ。じゃぁ、打ち合わせはじめるぞー。全員集合!」

業務部の朝ミーティングから参加するよう命じられていた笠原は、その日特殊部隊事務室へ朝の挨拶だけ済ませ、早々に出向いて行った。

その気配が去ったことを確認したとたん、隊長から集合が掛った。しかも、打ち合わせだって?なんでだ…

その日事務室に居る者全員が、わらわらと集まり、手近な椅子に腰掛ける。

何故か公休日に当たっている班員たちも居り、やたらと人数が多い。

自分は聞かされていなかったが、何か大切な打ち合わせなんだろうか…

笠原がわざとのように外されていることが気に掛ったが、単に偶然だろう。



「―――皆も知っているとは思うが、本日午後、堂上が退院する。 隊への復帰は、明日だ。」

胸を締め付けられるような思いで新宿の病院へ小牧二正と駆け付けたあの嵐の日。

一命は取り留めたと知らされていたが、自分の目で姿を確認するまで、気が気ではなかった。

待つことしかできなかった病院の廊下で過ごした時間は、一生忘れることなどできはしない。

いくら考えないよう努めても、自分の憧れであり目標でもある小さいけれどどこまでも大きな背中を、追いかけることが叶わなくなるのではないかという思いが頭の片隅を掠めた。

あんな恐怖は、もう二度と味わいたくない。

神仏などは信仰どころか興味すらない自分が、この時ばかりは世界中の八百万の神様に見境なく祈った。

そして自分たちの願いも無事届き、丹念なリハビリも功を奏して、ようやく退院・復帰となるのだ。

胸に熱いものが込み上げる…



「なので、明日の朝、堂上のサプライズ復帰祝いを行う!」

祝いの言葉を横断幕にして迎えてやる、と玄田隊長が楽しそうに告げる。

ああそうだ。ここの人たちは皆、堂上二正の復帰を心から喜んでいる。

「堂上二正は本当にみんなに愛されてますね―――って、小牧二正どうされました?」

湧きあがる感動を分かち合いたくて、隣の上官にぽつりと呟いたのだが、何故かその当人は肩を震わせていた。

「…っくっ… そっ、そうだね… くっくく…」

この流れでどこがツボなのか全く理解できなかったが、自分には解りえない部分で上戸に陥ることは常なので、深く考えないことにする。

見回せば、隊長以下全員笑顔だ。

緒方副隊長はどちらかというと苦笑に近いカンジだが、隊長を初め他の隊員たちの顔に浮かんでいるのは、ニコニコというよりニヤニヤという表現が合うような笑顔だったことに違和感を覚えただけで、それの裏側に考えが及ばなかった。



でだ、誰か書道の得意な者いるかぁ?と隊長が皆を見回すが、誰も彼もが顔を曇らせて、フルフルと首を振るばかりだ。

「ダメダー。俺が書くとミミズが這ってるようにしか見えねぇ」「俺のは、日本語にすら見えやしねぇ」と、ため息交じりの言葉が飛び交った。

そして手塚はここで自分史上最大級のうっかりをやらかした。

「…あのう… もしよかったら、俺書きましょうか?」

「ぬぁ?! 手塚、お前書道できんのか?」

「ハィッ 一応、初段持ってます」

同級生たちがまだ鉛筆で自分の名前さえ上手く書けない小学校に上がりたての頃から、俺は書道教室へ通わされた。

兄に「光、字が綺麗に書けないと、いくら有能でもダメなんだよ。立派な大人になるには字が綺麗なことも大切なんだ」と言われ、既に習っていた兄に手を引かれて通い始めた。

当時は正座が辛くて、まだ大好きだった兄と一緒であっても、その日が憂鬱なばかりだったが、まさかこんな日が訪れようとは!

尊敬する上官の復帰の祝辞を、特殊部隊を代表して書すことができるなんて、余りある光栄だ。

十数年ぶりに、兄へ感謝を述べたい気分になった。



「よしっ!なら、手塚を書き手に任命する!」

「手塚士長、拝命します!」

重要な任務を任されることになり、充実感と喜びに全身を満たされながら、ぴしりと敬礼を決める。

しかし次の瞬間、ニヤリとした不気味な笑み付きで「逃げんなよ」と追加され、途端にぞくりとした悪寒が背筋を走った。

漸く何かとんでもないことに足を突っ込んでしまったことに気付いたが、時すでに遅く、手塚は蛇ににらまれた蛙よろしく固まったままコクコクと頷くしかなかった。





早々に議題は『横断幕に何と書くか』ということに移った。

堂上といえば…何だ? という隊長の言葉に従い、皆が次々に発言するワードを青木一正がホワイトボードに書きとめている。

しかし、出てくるのは祝辞には程遠いものばかりだ。どう考えても悪口にしか思えない。

熊殺し ―――いつまで付きまとうんだ…

仏頂面 ―――いやまぁ、そりゃそうだけど、ヘラヘラしてるよりいいじゃないか…

眉間の皺 ―――ってか、原因はあいつだろ…

チビ ―――ヒドイ… 小柄とか言えんのか …

拳骨 ―――俺も何度かくらったこともあるけど、確かにあれはすごい…

堅物 ―――規則を遵守してるってことだろうがっ…



同調はできないが取り敢えずそこまでは理解できる。しかし、その後は何なんだ。 ここまで来るとある意味イジメじゃないのか。

ダダ漏れ ―――って、何がだ? ダダ漏れは笠原だろ?

笠原の頭ぽんぽん ―――ま、まぁ…確かに多い… 俺にはたまにしかしてもらえ無いけど…

カップル成立 ―――そーなんだよなぁ… なんであいつなのか不思議で仕方ないな…

王子様 ――― って… は? 王子様? って何だ??

王子様といって思い出されるのは、入隊当初笠原が「王子様!王子様!!」と何かにつけて叫んでいたことくらいだ。

笠原曰く、物凄くカッコよくて正義の味方の王子様に助けられて、図書隊を目指すきっかけになったとか。

だが当の王子様とやらは、笠原がいくら声高に話しても一向に現れることも無く、それどころか正体さえ掴めなかったはず。

いつの間にやら、その言葉さえ口にしなくなったので、あいつの夢か若しくは妄想だったんだろうと思っている。



隣の上官は、相変わらず堪えきれない様子で喉の奥でくつくつと笑っているので、仕方なく挙手をして尋ねてみる。

「あのー… 『王子様』ってどういう意味でしょうか?」

し…ん… 

事務室中が一斉に手塚を振り返り、誰もが口をぽかんと開け真ん丸に見開かれた目は瞬きすら忘れて、水を打つどころかまるで時間が止まってしまったかのようだ。

「…ぐぇっっ! ひぃっ… げほげほげほ… ひゃっはっはっ!」

時計の針を再び動かしたのは笑い上戸の上官で、まるでヒキガエルのような声を発したかと思うと激しく咽ながら笑い出し、もはや座っていることも儘ならず床で体を抱えるようにしてのた打ち回り始めた。

それを皮切りに、事務室中に爆笑の渦が巻き起こった。

「手塚ぁ、おまえ知らなかったのか? あはははは」

「ぶわっはっはっはっは! 何を今さら言ってんだぁおまえはっ」

「そーかー ははは そりゃそうだなぁ… あははは… おまえ笠原の同期だからなぁ…ぶっ」

「ぶーっっ 手塚のせいで小牧は賽の河原へ散歩に行ってるじゃねーか。あっはっはっ」

「笑い死にしちまう前に小牧に教えてもらえー 班長代理だからなー うぷぷ…」

皆、笑うばかりで、誰一人説明してくれそうにもない。隊長ですら突っ伏して叩き割らんばかりに机に拳をぶつけている。

床で体を捩りながら、もう駄目死ぬ、と訴えて笑う小牧二正に手を貸して起き上がらせ、こちらの世界へ戻るのをしばし待つ。

今回も無事に六文銭を払わずに済んでどうにかこうにか舞い戻り、漸く少し落ち着きを取り戻した小牧が口を開いた。

「…ぷっ… 手塚は知らなくて当然なんだよ。だって、笠原さんや手塚たちが入隊することになったときから、堂上が箝口令を敷いていたんだから。」

あーきっつー、と目に涙まで浮かべて話すにはふさわしくない『箝口令』などという物々しい言葉に、手塚は無意識に怪訝な表情を顔に出してしまった。

「そうなんだ。ふふふ… 笠原さんを助けた王子様ってのは、ぶぶっ… 堂上なんだ。」

今度は、手塚が口をぽかんと開け目を見開く番だった。







「―――手塚っ! て・づ・かっ!! 用意できたぞ。さぁ、書け」

隊長の声に意識が戻る。

どうやら、今回時間が止まったのは俺だけだったようで、その間にも打ち合わせは着々と進められ、横断幕に書く言葉も決定してしまったようだ。



使用する白布は、既に後方支援部より調達されてきており、ご丁寧に『新春かるた大会』の時に使った筆と墨汁も用意されている。

いい歳をしたおっさんたちの顔に張りついている得意げな表情は、悪ガキがいたずらを思いついた時のそれそのものだ。

激しく嫌な予感がする。 脇に変な汗が流れて、動悸が早い。口の中はぱさぱさだ。

隊長が「ほれ、あれを書け」と言ってホワイトボードを指さす。

見たくない。いや、見てはいけない。しかし、見ねばならない…

手塚は、余命を宣告される病人の如く、恐る恐るホワイトボードに目を向けた。

「あの、えと… なっ…何なんでしょうか、あれは…」

何ってあれを書くんだろーが、と満面の笑みで隊長が告げる。

ザァッという音が聞こえそうな勢いで、手塚の顔から血の気が引く。一瞬にしてまるで酷い二日酔いの朝のように真っ青な顔色だ。

嘘だ。誰か―――誰でもいいから嘘だと言ってくれ。

断じてあれは祝辞ではない。 あんなの、嫌がらせでしかないだろう… 

「いっ…いや… あれは流石に… まずいんじゃぁないでしょうか…」

他のにしませんか? と頬のひきつりを自覚しつつ、しどろもどろになりながらも精一杯の抵抗とばかりに、なんとか反対を表明してみた。

「んあ?」と隊長の目にギロリと睨まれる。

説教を食らった子供たちは皆が皆半泣きになり、トラウマになってしまうという噂がまことしやかに流れるだけあって、大人であってもかなり怖い。

「そっ、それに… 実はあんまり書道は得意では無くて… 自分には荷が重いというか、何というか…」

どうしても覆すことができないのならば、せめて自分が手を染めることだけは避けたい。

お願いだから勘弁して…

「初段っつーのは、下手って言う意味だとは知らなかったなぁ…」

ドスの効いた声が腹に響く。

しまったぁぁぁぁぁぁっ! 迂闊だった! 迂闊過ぎた!! 

頭を抱えてしゃがみこみたいところを気力だけで何とか堪えたそのタイミングで、ぽんと小牧二正の手が頭に乗せられた。

「大丈夫だよ手塚。堂上には、これが充分祝辞だから」

堂上大好きっ子としては心苦しいだろうけどね、とにこやかな笑みで励ますようにその手を弾ませた。





しかし…

まずい―――――

非常にまずい―――――

ハッキリ言ってやばい―――



もし、タイムマシンが存在するならば、あの時の俺を羽交い絞めしてその迂闊な口を塞ぐどころか殴り飛ばしてでも阻止してやる。

いやあの時、兄に手を引かれて書道教室に向かう俺自身に、やめろと言ってやりたい。

20年後にその特技のせいで、酷い目に合うことを膝詰めで説教してやる。

ついでに、余計なことを言った兄貴も殴っておこう。

タイムマシンをすぐに完成させてくれ。今すぐにだ。

再び世界中の八百万の神様に祈りを捧げたが、そんな身勝手な祈りは聞き入れてもらえるはずも無く。



遂に腹を括った手塚は筆を取りたっぷりと墨汁を含ませ、見事な文字で墨痕鮮やかに一気に書き上げた。

『退院&カップル成立&王子さま卒業おめでとう、堂上君!』









「隊長、手塚が書道初段だって知ってて嵌めたでしょう?」

精根尽き果てた手塚が、使用した道具の後片付けに行っている間に、こっそり小牧が問うた。

「当たり前だろーが。んなもん、入隊時の履歴書の特技欄にきっちり書いてあらぁ。」

「ぷっ… あんまり、ウチの班で遊ばないでくださいよ。」

「あほか。おまえは食えねえ奴だが、それ以外の堂上班ほど面白い班は無いだろーが」

器用に片方の眉だけを上げてニヤリと笑い、さて次は何を仕掛けるかな… と呟く隊長はそれはそれは楽しそうだった。









END


手塚が可愛いーーー!!///
別冊のあの横断幕は手塚の作品だったのね~(笑)
小さい頃にお兄ちゃんに連れられてお習字に通っていたっていうのが微笑ましくて。
お兄ちゃん大好きやのに素直になれないお年頃やわーw
手塚視点のお話って新鮮で、とっても楽しませていただきました♪

そして、「新春かるた大会」気付かれた方、いらっしゃいますか?
いらしたら嬉しいな♪あんな細かい部分を拾って下さるなんて、鯛枝朗さん凄いです!!笑

鯛枝朗様からの頂き物はまだ続きますv
先日届いた贈り物。
なんとお手製のシュシュ、小物入れ、カモミールのキャンドルです!
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すっごく可愛い!!なんてハイセンス&クオリティ。素晴らしいです。
小物入れ、何を入れようかと迷って…

↓ぴったりの物を見つけました☆
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愛用のカモミールハンドクリームです。
(私、ハンドクリーム色々試すんですが、このハンドクリームむっちゃイイですよー!)

入れてみた。
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凄い!!計ったようにぴったりーー!カミツレinカミツレ。嬉しいなあ♪

カミツレのキャンドル(ルームフレグランスですね)もとってもいい香りなんです。
私、最初バスソープかと思って。
お礼メールをさせていただいた際に「ソープありがとうございます」って書いたら
即行「危険!キケン!泡立ちませんよっっ」とお返事を頂きました。
むっちゃ心配して下さっているのが伝わってきました(笑)
鯛枝朗さん優しいーv←お前はもうちょっとしっかりせい

鯛枝朗さん、ありがとうございましたーー!!
鯛枝朗様への感想は私宛にお送り頂けましたらお伝えさせていただきますv
よろしくお願いいたします♪


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Posted on 2012/05/16 Wed. 16:01 [edit]

category: 素敵頂き物♪

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